ホットクック使い始めて1週間くらいなんだけどねマジでフルタイム勢全員買った方がいい。優勝すぎる。これは革命すぎる。体感1時間〜2時間は時短になるという記事。コメント欄を見ると「1年ぐらいは使い続けてから利点と欠点を聞きたいところ」というのが目に入ったので、2021年5月から毎日のようにホットクックを使ってる感想を書いてやろうかという気になった。
ホットクックの利点として時短をあげる人は多いし実際そうなのであるが、時短ができるということは人間じゃやってられないような時間をかけた料理が簡単に作れるということでもある。
例えば牛すじ。柔らかくなるまで煮るのは本当にたいへんなのであるが、毎年冬にはスーパーの500gで1000円くらいの牛すじ肉を買ってきてビーフシチューをよく作っている。まぜ技ユニットを取り付けて2時間も煮込めば、安物の硬い牛肉が箸で切れるほど柔らかくなる。歯の悪い高齢者も食べれるとあって非常にウケがよい。
また温め直しをするともう肉の形がなくなるほど溶けてしまうので、今度はそれをパスタに絡めて食べるのである。うまい、うますぎる。
またビーフシチューのルーではなくハヤシライスのルーを使ってもおいしい。業務スーパーの安い冷凍牛すじ肉はよくこうしてハヤシライスにしてる。肉が溶け込んでめちゃくちゃウマい。具も残したいので90分煮てからタマネギとマッシュルームを追加して30分煮るとかしている。オムハヤシにしたりするとドチャクソウマい。
ホットクックの「まぜながら加熱」という能力は煮物だけにとどまらない。あのクッソめんどくさいソフリットもすごく簡単に作れてしまう。ソフリットというのは玉葱や人参、セロリをオリーブオイルで炒めて作るイタリアの出汁だ。普通にトマトソースのパスタを作るときもタマネギと人参をよく炒めてからトマトを入れるとうまくなるのでやってみて欲しい。フライパンから刺激のある匂いがしなくなるまで弱火でじっくり炒めるのだ。めんどくさいだろ? じゃあホットクックにやってもらおう。
俺が参考にしたのは上のレシピ。タマネギも人参もセロリもニンニクもみじん切りにするのも大変なのだが、いまはぶんぶんチョッパーがあるので実にラク。
俺が買ったやつは食洗機にも対応してるので洗い物もラク。
こうして作ったソフリットは人間じゃやってられないほど丁寧にしっかり炒めてくれるので、マジでウマい出汁になる。ソフリットが出来上がったらそのまま水を入れ、1ch角に切った野菜を適当に放り込み、塩コショウで味付けしたら立派なミネストローネができあがる。コンソメなんか要らなかったんだと本当にびっくりするほどおいしい。
うちでは金時豆の水煮を買ってきて、汁の半量と豆の半量をよく潰してペースト状にして加えている。これがミネストローネのとろみになる。残りの汁は捨てて残りの豆はそのまま具にする。これはイタリアンでは有名な落合務シェフのレシピに学んだものだ。
ソフリットが作れるということはミートソースも作れるのではないか、と思ったのだがこれはダメだった。結論から言うとトマトを煮込んでも煮汁が飛ばないのでソースにならないのである。ただフタを開けて「煮詰め」モードで加熱すれば煮汁がちゃんと飛ぶのでまあ使えないことはない。何度か作れば煮詰めの時間も読めてくるからほったらかし煮詰めが可能といえば可能である。が、それもめんどうなのでソフリットだけ作ってもらってあとは鍋でやったほうがいいかなあと思い中。
これは2008年に4kgの肉でミートソースを作ろうとしたときの写真。当時発売されたばかりの iPhone 3G で撮影したものだ。ソフリットの材料だけで鍋がひどいことになってる。この頃はぶんぶんチョッパーもなかったので刻むのが本当にたいへんだった。いまじゃぶんぶんチョッパーとホットクックで簡単に作れてしまうのだから技術の進歩というのは本当にすごい……。
ソフリットの件で追記
ブコメで教えてもらったのだがヘラでかき混ぜるまぜ技ユニットが別売り出ていたようだ。ソフリットを作るならこれはありがたい。さっそく注文した。教えてくれてありがとう! cocorostore.jp.sharp 追記ここまで
それからもちろんホワイトシチューも簡単に作れる。この季節は急に寒くなるので、業務スーパーで冷凍肉団子と冷凍カレー用野菜セットを買って揃えておいたりしてる。これでいつでもぱっとホワイトシチューが作れる。ただそれも味気ないので、最近は白菜と牡蠣のクリーム煮っぽいものをシチュールーで作ってる。大量の白菜をホットクックの鍋いっぱいに切って入れていったん加熱してかさを減らしてから、まぜ技ユニットを取り付けて牡蠣とタマネギときのこ類、おろしニンニクをたくさん、それからシチュールーを入れて煮込む。牡蠣から出た出汁が本当にウマい。ニンニクを入れてニンジンは入れないのがポイント。ニンジンと牡蠣の味は合わないみたいだな。
もちろんこれもパスタに絡めて食べてもおいしい。うちではクリームソース向けにタリアテッレ・スピナッチを買い置きしてあるんだが相性抜群である。
ビーフシチューでもホワイトシチューでも、パスタに絡める最高のタイミングは残りがほとんどなくなったころだ。内鍋の表示の1のところがはっきり見えるくらいになったら、粉チーズを入れて煮詰めモードで少し煮詰めてソースにする。そのまま煮詰めながら茹でたてのパスタを放り込んでぐにぐにとまぜてればいい感じにパスタに絡んでくる。別にフライパンに移してからパスタに絡めてもいいのだが、洗い物が減るのでこういうのもよくやっている。
それから放ったらかし調理と言えばロシア料理の「帰れ! 鶏肉へ」があるのだが、これもホットクックでやるとたいへん簡単でおいしい。
レシピ通りに材料を放り込んだらあとは2時間まぜずに煮るだけである。
これはできあがった帰れ!鶏肉へをショートパスタにかけたもの。これが本当においしい。
このレシピを応用し、鶏肉ではなく豚バラの塊やスペアリブを使ってバルサミコ酢を入れて煮るのもおいしい。豚肉のバルサミコ煮のできあがりである。
あと俺が買った世代からは、ホットクックに低温調理機能がついた。これが本当にたまらん。肉の量の1%の塩を刷り込んでジップロックに密封して調理するだけでいい。これで柔らかくて美味しいお肉が食べられる。もちろんローストビーフやローストポークも美味しいのだが、応用が効いてよくリピートしてるのはサラダチキンである。公式レシピのように香草などは入れず塩だけで鶏胸肉をいったん低温調理して、ソースを様々作るといろんな味が楽しめる。
俺が参考にしてるのはサッポロビールのサイトにあるよだれ鶏のレシピだ。
ホットクックで低温調理した後の鶏肉の汁を鶏肉の茹で汁として使うが、ちょっと赤いのでいったんレンジで加熱してから使う。 肉の下にはよくセブンイレブンで売ってる大根サラダを敷くことが多い。その上にはやはりセブンイレブンで売ってる青ネギをちらして、そこにこのタレをぶちまける。わざわざ野菜を切らずとも安く買ってくるだけでたくさん食えるんだから本当にいい時代だ。
それからリュウジお兄さんの鶏チャーシューのレシピも参考になった。このタレをいったん煮きってアルコールを飛ばし、ジップロックに鶏胸肉と一緒に一晩漬け込んでおく。
- 鶏むね肉…350g
- 生姜…10~12g
- 砂糖…大さじ1
- 醤油…大さじ2
- オイスターソース…大さじ1/2
- みりん…大さじ2と1/2
- 酒…大さじ2
- 味の素…5振り
それからホットクックでサラダチキンモードで低温調理を施し、出た煮汁は煮詰めてタレにする。
するとこんな感じになる。非常にウマい。
他にもいろいろ作ってるがリピしまくってるのはこのへんかな? カレーも非常に美味しく作れるのだが気に入ってたハウスのきわだちがディスコンになってしまってな……あと3回分くらいは買い置きしてあるが……
ともあれホットクックはたいへん便利な調理器具だ。腹が立ったのはアプリの通知に宣伝をまぜてくるのでオフにせざるを得なく、調理完了の通知を受け取れないこと。それから COCORO VOICE で声優の声に変更できるのかと思って3000円くらい出して買ったのに特殊なボイスだけでぜんぜん普段の声はそのままなことくらいだ。このへんは改善してもらいたい。
追記
ホットクックを3年近く使い倒してる俺がいまだに感動しまくってる利点を教えよう - 狐の王国b.hatena.ne.jpどのサイズを使ってるのかとその購入判断基準(大きい方がいい?小さいほうがいい?)を追記おねがいしたい
2024/01/26 17:01
追記リクエストをもらったので。うちのは2.4Lでちょっと大きすぎるかなとは思います。でもカレーやシチューのルーを1箱使い切るにはこのサイズが必要だし、肉豆腐を豆腐2丁で作る場合にはこれでギリギリなので、大きいのを買ってよかったとは思ってます。サラダチキンも2個を余裕で作れるサイズ、1.6Lのやつだと何個作れるんだろうなあ。大きさもどっちがいいというか、1.6Lのものを「買い足したい」という欲求が強いですね。ソフリットのように下ごしらえを任せることもできるし、汁物を少量だけ作りたいなんてこともあるので。複数あるともっと便利だろうなと思ってます。ちなみに内鍋は買い足しました。一つ料理や下ごしらえを任せてる間にもう一つの内鍋に別の料理を作ってぱっと差し替えるの便利。
enjoy!