狐の王国

人は誰でも心に王国を持っている。

本当においしいパスタは健康的なんだよ

あなたのパスタがまずい理由という記事に書かれてることがちょっと違うなと思ったので、眠いけど寝る前の勢いで書く。

元記事ではとにかく塩と油をたくさん入れろと書いてあるが、そんなことをしなくてもちゃんとおいしいパスタはできあがる。元記事では何のソースか書いてないけれども、とりあえず代表的なトマトソースを前提にする。

うちではおいしいトマトソースを作るために、まずソフリットを作る。
玉ねぎ、人参は必ず入れる。あればセロリなども入れる。玉葱と人参を荒くみじん切りにして、やはり刻んだニンニクと一緒にフライパンに入れる。面倒なときはチューブ入りのおろしニンニクを入れることもある。安物のオリーブオイルでかまわないので、さっと2〜3周回し入れる。どうせ香りは飛ぶ。ベーコンを入れてもおいしいのだが、その時はオイルは控えめにしておく。

それからフライパンを載せてない状態でコンロに火をつける。火を最大限弱火にしてからフライパンを載せる。

しばらく放置すると、チリチリと焼ける音が聞こえてくる。そうしたら軽く混ぜてやり、全体に油を絡めていく。そのまま時折かき混ぜつつ放置する。その間に具材を切って置く。

こうすることで玉ねぎや人参から旨味を出す。フライパンを香ってやると、ちょっと目に染みるような、鼻につくような臭いがしてくる。この臭いが消えるまで炒め続ける。こうすることで玉ねぎやセロリのの辛味成分が飛び、甘みや旨味だけが残る。人参もえらく甘くなる。

そこまで炒めたら具材を入れて中火で炒める。うちは野菜をたっぷり入れる。ナスなど油が回りにくいときは白ワインを一振り入れる。日本酒でも構わない。これで油が全体に回る。もちろん具材は入れなくても構わない。プレーンな具なしのトマトソースはいろいろと応用が効くので、よく作り置きして冷凍したりしていた。

具材に火が通ったら、トマト缶を入れる。カットトマトだと作りやすい。ホールトマトならヘラを縦にして潰してやる。横にすると飛沫が飛んで来るぞ。どのみち白い服で作るのはやめとくといい。

そのまま全体がぐつぐつ言い始めたらもうほぼ完成だ。塩は控えめ、トマトの甘味を引き出すように。胡椒を適量。トマトが酸っぱかったら乾燥バジルでも足してやるといい。コクが足りなければナンプラーを隠し味に。

うちでよく使うのは上のソルレオーネというカットトマト。トマトの味が濃くて水分が少ないので作りやすい。でも煮詰めちゃえば同じだよ。生トマトを使う時も湯剥きしたトマトを潰し入れ、よく煮詰めて水分を飛ばす。冷凍保存するときはそのまま水気がなくなるまで煮詰める。パスタを入れるときはパスタに水分を吸わせてやればいいので、生トマトくらい水分が多いものでなければ気にしなくてもいい。

さて続き。標準ゆで時間の1分前にあげたパスタを放り込み、トマトソースの残った水分を吸わせてやる。少しだけ茹で汁を入れてもいい。うちは鍋からひっつかんだパスタをそのままフライパンに放り込むので茹で汁も多少はいる。パスタを茹でるお湯に入れる塩は思い切り多めで。そのままのパスタを食べても少し塩気が感じられるくらいがおいしいけれど、塩分控えめの人はそこまでじゃなくても十分おいしいから安心するといい。

電子レンジ調理器パスタ

電子レンジ調理器パスタ

うちではレンジで茹でられるパスタ調理器を使うことも多い。ここに標準量の水を入れて、ティースプーンに軽く1杯の塩を入れて茹でている。2人前200gしか茹でられないのだが、具材に野菜をたんまり入れると3人分くらいになる。

よく全体を混ぜてから、味見をして足りなければかるく塩コショウを。仕上げに少しお高い、250mlで2000円くらいのオリーブオイルをかけてもおいしい。薄味に作ってもおいしいオリーブオイルと粉チーズでごまかせたりする。うちでは特にこれといった銘柄を使ってないが、いま手元にあるのは「Quinta do Bispado」と書いてあるやつだ。

そうして具材にたっぷりの野菜を入れてやれば、麺が少なめでも全然おなかがふくれる。大量の野菜をとるにもトマトソースは最高だ。決して健康に悪いものじゃないのである。

また、ペペロンチーノやカルボナーラの時は、ニンニクをソフリットを作った要領でよく炒めてやるとまったく臭みがなくなり、おいしさだけが残る。ニンニクの皮をむく前に包丁の腹や瓶の底でガツンと潰してやるといい。

そうして潰れたニンニクを最大限弱火オイルで炒めて続けていると、やはりニンニクの臭みは飛んで行く。フライパンを傾けてニンニク全体にオイルがかぶるようにしてやるのもいい。なんにせよけっこう時間がかかる。10分弱炒める覚悟でよく炒めると、辛味や臭みは本当になくなる。

ちゃんと作れるイタリアン

ちゃんと作れるイタリアン

ちなみにパスタ料理をやるなら「ちゃんと作れるイタリアン」という本を読むといい。パスタのみならずイタリア料理の基本はだいたいこの本で学べると思う。俺も昔どこかのブログで読んで旧版を購入していまでも時折読み返している。

この本で学んだベシャメルソースが絶品で、今回紹介したトマトソースにごはんを入れてリゾットにし、さらにベシャメルソースをかけてドリアにしたりしてみたがたいへんおいしかった。もちろんミートソースも作ってラザニアなどもよく作った。子供たちがよく喜んで食べてくれたものである。



それではよいパスタライフを。
enjoy!

Sugano `Koshian' Yoshihisa(E) <koshian@foxking.org>