少し体調よくなって久しぶりに古本屋など行って少し考えこんだ。
漫画はどれも巻数が多すぎて場所を取りすぎる。
2巻だけとかあっても意味無いしさあ……。買うべきモノに悩むんだよな。
で、ふと見ると適度な巻数で全巻揃ってるやつがあったんだけど、連載中つまんねえって思ってたギャグ漫画だった。でも単行本出て古本屋に流れてるってこたそれなりに好きな人はいたんだよな。
でもどう考えてもそのタイトルだけで売れるとは思えないのだよね。単行本を買ってくれる人を発掘できたのは、やはりメジャー誌にそれなりの期間連載してたからなのかな、と。
Interview with Webmasters | 「マンガ編集はこんなに面白くて、やりがいがある」−現役編集者ブログ・ラノ漫
ちょっと前にこんな超ロングインタビューが話題になってて、印象に残った言葉がたくさんあった。その中の一つがこれ。
雑誌っていう形にこだわってる段階でダメだと思います。だって、1つの雑誌に例えば20本のマンガが載ってるとします。17本はいらないんですよ。ウェブコミックっていって20本マンガが並んでても、見たいものしか見ませんって。ウェブコミックの場合、2,3読んだら、興味ないものはそもそもクリックする必要すらない。
それは雑誌みたいな形を取ってる時点でちょっと古い。元々雑誌っていうのは読みたいマンガのついでに新しいものを読ませて、そっちの興味を喚起するってモデルじゃないですか。そういう宣伝の形を取ってる。
言ってみりゃやらしいですよね、テレビの合間にCMが流れてるようなもので(笑) それをウェブでもやりたいっていうのはちょっと古いよね。そんなモデルに乗っからないもの。ウェブコミックのアクセス数とか聞きましたけど、ホントに、見たいものしか見ないですよ。
http://interviewwith.blog44.fc2.com/blog-entry-45.html
これってさっき俺が言った「つまんねえって思ってた漫画」が「古本屋に流れる程度には単行本が売れる」という現象を真っ向から否定してるよね。
俺も前にケータイコミックで雑誌を出して欲しいと思う人はどれくらいいるのかという記事を書いたんだけど、数人賛成派がいるだけであんまり反響らしいものはなかった。
けどなあ、やっぱそれなりに書く場所なかったら作家だって成長しないじゃん? 生活苦しいかもしんないけど、成長できるまで頑張って書いていられる場所って、やっぱ必要なんじゃないかなあと。
そういう場所をウェブでは作ってあげられないのかな。誰かが見つけてくれるまで収入ゼロでがんばれってのもどうかと思うんだよなあ。それってブログ書いてたら書籍化して儲かりましたみたいな話じゃん? それってシステムとしてはどうよって思わざるを得ない……。
私個人がどう思うかって話になるかっていうと、雑誌が潰れて、そのうちなくなっちゃうというのはもう止めようがない事実なので、それに代わる作品を知る媒体が必要である。であるからには、どうしてもニュースサイトとかマンガのサイトってのが、そういう役割を担うようになっていくんだろうな、って思ってます。
http://interviewwith.blog44.fc2.com/blog-entry-45.html
それだとちょっとなあ……。ニュースサイトとかが見つけてくれるのはいいとしても、そこから収益に繋がるかっていうとなあ……。
結局「売れる」作品を書ける大作家がいて、彼らに引っ張られる形で新人作家たちに利益が分配されるようなモデルじゃないと難しいんじゃないか、と思うんだよね。安定した収入分配という意味では。いや、もちろん現状は充分不安定なんだとは思うが、もっと不安定になるでしょ。ただでさえハイリスク・ハイリターンなのにそれが加速してしまうんじゃないか。
どうせ古本屋いったところで400円の漫画が250円とかになってるだけでしょ。だったら250円なり300円なりでダウンロード販売してくれたほうが作家にもお金行きやすいと思うんだけどさ。
新しい作家や作品を知る場所が無くなるのは、やっぱ困るよなあ、と。
やっぱ抱き合わせ販売、雑誌モデルをネットに持ちこんでみてくれないかなあ。うまくいかなかったらやめればいいじゃない? ね?