ふとiPhoneを使ってて、「これで女子高生のケータイ速打ちとも勝負できる」とか思ったりするのだが、実際あいつらどんくらいの速度で入力してるのか気になった。
Mobile：Mobile Weekly Top10：ケータイ早打ち揃いの新入社員
ふと思い出したのはこの記事。ITmediaの新入女子社員Y子さんのとんでもない携帯電話の入力速度にみな驚くという話。しかし計測したわけではないようで、実際どれくらいの速度で打ってるのかわからない。
検索してみるとこんな記事もあった。
これは実際に計測している。「カミソリのような歯を持つセラサルムス属とピゴセントロス属のピラニアは、世界で最も凶暴な淡水魚です。実際には人を襲うことはめったにありません。」という70文字の日本語を、入力速度に自信があるという若手S記者はN900iを使って2分以上たっても入力が終らなかった。
ここでO記者が登場する。これはもしかしたら例の新入社員Y子さんと同一人物ではないだろうか。
いつ変換しているのか分からないほど速いタイピングにも驚かされたが、その速度でメールを打ちながら、左手では机の上を片付けるという離れ業には、たまたま来社していたライターも驚きを隠せなかったようだ。
Mobile：Mobile Weekly Top10：ケータイ早打ち揃いの新入社員
さすがは、右手のブラインドタッチでメールを打ちながら、左手で掃除をするだけのことはある。
ITmediaモバイル：携帯電話早打ちコンテストに挑戦
他の記事によると、O記者が使ってる携帯電話はDoCoMo F211。裏には「岡田有花」の名前が入っている。さっきの記事の下部にあるY子さんの携帯電話の写真を見ても、やはり同じ紫のF211だ。「Y子さん=O記者=岡田有花」はほぼ確実だろう。
さてそのO記者は例の70文字をどれくらいで入力したかというと、以下の通り。
それではここで本命の登場だ。O記者がアンテナが取れるほど使い込んだ「F211i」（1月23日の記事参照）を持って、早打ちに挑む。結果は1分26秒2。
(中略)
しかし漢字変換機能の優劣によって速度に大きな違いが出ることも判明した。変換候補の中にその漢字が含まれているかどうかがけっこうスピードを左右する。O記者によるとF211iの漢字学習は、あまり使えない……。そこで、漢字変換なしにひらがなだけで同じ文章を入力することに。果たしてそのスピードは？
出た！1分3秒1。
ITmediaモバイル：携帯電話早打ちコンテストに挑戦
さて、この速度がどれくらいの基準になるのだろうか。
日本情報処理検定協会の日本語ワープロ検定試験基準の10分間の日本語文字入力数は一つの基準になるだろう。
600/86.2*70=487.2で、1分26秒2で70文字を入力するというのはワープロ検定準2級合格レベル(10分間に400文字以上)だということがわかる。かな漢字変換のハンデをさっぴいても1分3秒1なのだから、600/63.1*70=665.6。準1級レベルだ。
こう見るとやはり高速入力なのだなと思いがちだが、実はたいしたことない。俺も試しにパラタイプというサイトの「実践入力練習」というのを実際にやってみたが、10分換算で軽く1000文字を突破していた。それもいつも使ってるDebianやMacではFlashに日本語入力ができなかったので、不馴れなWindowsのノートパソコンを使い、たまにかな入力ができなくなる謎の挙動と戦いつつである。
俺はワープロから始めて20年くらいになるが、決して入力速度は速い方ではない。チャット歴も長いので普通の人よりは速いだろうが、せいぜい中の上といったところだろう。本職のタイプ屋さんには絶対に勝てないはずだ。実際ランキングを見ると上位は10分換算で3000文字4000文字を入力している。そもそも俺は日本語入力速度的には不利なローマ字入力だ。
しかしそれでもちょっと練習して使い慣れてくれば10分で1000文字くらいはいけるわけだ。10代という人のスキルが最も伸びやすい時期に四六時中メールを打っている子でも1000文字いける子は少ないのではないか?
もちろん最近の機種の予測変換を鍛えればそれくらいいける人も増えて来るだろうけれども、それを言い出せば最近のATOKなんかも予測変換搭載しているし、それを使えばもっと速度があがるだろう。
「ケータイの方が入力が速い」なんてセリフはしょせんコンピュータのキーボードを使いたくない言い訳なんじゃないだろうかと、俺は思うのだよなあ。
