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狐の王国

人は誰でも心に王国を持っている。

タイ王国バンコク騒乱(2)、それでも市民は生きている

前回の記事のあと、うちの最寄駅であるシーロム通りのBTSサラデン駅にM79グレネードランチャーで爆発物が撃ち込まれた。
で、俺の日記を引いて「ほんの数日前はこんなのんきなこと言ってられたんだねえ」などという反応をいくつか頂いてたのだが、そういう意味じゃねえよ!ってところをもう一度書こうかと。

報道ではいまいちはっきりわからないだろうが、実際事件が起きたのはシーロム通りとラーマ4世通りの交差するサラデーン交差点で、その付近以外はいつも通り平和なのである。

事件当時、俺は所用でアソークというところにいたのだが、ここは現場から3〜4km程度しか離れてない。だがいつも通りのバンコクだったし、近くのソイ・カウボーイという繁華街はとても賑わっていた。

さすがにいつ撃ち合いが始まるのかわからない状態だった上に、事件のあった交差点が帰り道だというのもあって、シーロムに帰るのは断念したけどね……*1。まあそれもシーロムで家にいる分にはそんな恐くもないし、昼間は暑くてみんな動かないので平和だったり。

というわけで本日晩飯を食いに出たついでにシーロムの様子を写真におさめて来たのでご覧あれ。

シーロム通りにある繁華街パッポン通りへの入り口付近。歩道に兵士が歩いてるのが見えるが、観光客向けの土産物屋台などが出ている。

パッポン通り。いつもはここに大量の屋台が並んでるが、さすがにそれは出てない。軍か警察の車両がとまってるが、各店舗は煌々とネオンをきらめかせている。

同じくパッポン通り。

人出もいつもほどじゃないがけっこういるのがわかる。

こちら爆発物が撃ち込まれたBTSサラデーン駅。さすがにここから先に行くのはちょっと恐い。しかし俺にはやらねばならんことがある。

サラデーン駅の下からラーマ4世通りとの交差点方面を見た様子。車が流れて来てるのを見ると、まだ封鎖はされてないようだ。いまならだいじょうぶだな……。

駅の真横を通る日本人向け歓楽街タニヤ通りへと俺は歩を進めた。この先に重要な用事があるのだ。

タニヤと並行に走る裏の小路。この先にサラデーン駅が見える。まさにこの場所に爆発物が撃ち込まれたのだそうだ。ここからシーロム通りに出るのは本気で恐いので行かない。俺の用事はこの写真に映る、日本人には見慣れた店舗にある。

牛野家キムチ豚丼へ到達。そう、これを食べるためにここまで来たのである! 日本の牛丼と違ってごはんが見えないくらいちゃんとお肉が乗ってるというただそれだけで評価するね、俺は。

ああ食った食った。イムレーオ(おなかいっぱい)。

本当に重要なのは、複数の情報源を集めること

報道だけ見てるとタイ全土が戦争状態のようにも見えるだろうし、俺の日記だけ見てたらたいしたことないんじゃねーかとか思ったりもするだろう。

それはたぶんどちらも間違いだ。

重要なのは複数の情報を総合して考えること。俺にできるのは現場にいる人間として情報源の一つになること、他のシーロムの知り合いや友達のtweetをRTすることくらいだ。答えは自分自身が自己責任で出すしか無い。

こちらにUDDが占拠してる場所の地図画像が載っている。決して小さくは無いがそれほど大きくもない。多少土地勘のある人間なら充分避けて通れるだろう。

この地域以外でも爆発物騒ぎなどは起きてはいる。さきほどバンハーン元首相の邸宅に爆弾攻撃などもあったが、観光地やホテルが狙われることはまず無いだろうし、我々外国人が多数いる場所で武器が使用されるような事態にはならないと思ってる。

自分が住んでる場所のすぐそばで爆発物が撃ち込まれるとなるとさすがにびっくりしたけど、自分のアパートが直接狙われるわけじゃないのでそんなに心配はしてない。夜間はいつ衝突が起こるかわからないんで、移動は恐いけどね。ひきこもってる分には安全だろう。

実際ね、メディアの報道だけ見てるとバンコクが恐くてしょうがないのも理解できる。なんせタイ人ですらシーロムは恐いから行きたくないとか言うんだもん。いや昼間なら来てみりゃ別にどうってこたないんだけど……。あいつらもシーロムの状況はメディアでしか知らないからなあ。

今回の件でよくわかったのは、現場からほんの数百メートル離れただけで全然街が違ってるということ。数kmも離れたら別の国のように平和だってこと。

戦争というとベトナム戦争のような悲惨なものばかり思い浮かべちゃうけど、実際はこんなもんなんだろうね。誰も死にたくは無いものな。

*1:避けて通るルートもあるんだけど、タイ語でタクシーにうまく説明する自信が無かった……

Sugano `Koshian' Yoshihisa(E) <koshian@foxking.org>