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狐の王国

人は誰でも心に王国を持っている。

毎日新聞がよい記事を書いてる件

disった数だけ褒めてんのかとか自分で書いといてマスゴミdis一方かよってのもどうかと思うので、今回はちょっとマスメディアを褒めてみる。しかも「あの」毎日新聞だ。

海自格闘死亡:同じ経験した元同僚が証言 「意識飛んだ」 - 毎日jp(毎日新聞)

この記事が非常によい。若干誤解を招く表現があるものの、軍隊という特殊環境化での人の思いがよく伝わって来る。

教官が「手を抜くなよ、こいつのためにならんぞ」と声をかけたとも証言。一方で「去っていく私に真剣に付き合ってくれてうれしかった」と複雑な心境も吐露した。
(中略)
一方で「集団暴行・リンチ」などと報道されていることに違和感があるという。「部隊の特性上、課程を終えた同期生たちは日々、『死』を覚悟して生きていくことになる。一般の人には分かってもらえないかもしれないが、同期生らが去っていく私に真剣に付き合ってくれてうれしかった」と話した。訓練終了後、正座してみんなにあいさつした時泣きじゃくり、同期生たちも泣いていたという。

海自格闘死亡:同じ経験した元同僚が証言 「意識飛んだ」 - 毎日jp(毎日新聞)

こうした感覚は我々一般人には理解しがたいものがあるだろう。戦争の無い国ニッポンといいつつ、実際は日米の軍事力の存在がそうした戦争を未然に防いでる事はよく知られているところだ。

ましてや海上自衛隊ともなれば、有事の際は真っ先に矢面に立つことになる。海に囲まれた国であることの宿命だろう。

さて、訓練の内容に関してだが、「16人が一斉に殴りかかった」と解釈されてしまいそうな書き方なのが残念。16人で囲んだのは事実としても、冒頭で「15人相手の格闘訓練中」と書いてあるし、「2、3人目以降記憶はあまりないが、3、4人目に前歯が欠け」という表現からも、いわゆる15人組手であることがわかる。

十人組手や二十人組手、あるいは伝説達成的な百人組手は聞くのだが、15人という人数の組手はあんまり聞かない。でも無いわけじゃないようだ。

極真空手審査についてというページに、昇段審査の内容があった。これによると茶帯で1分x10人、黒帯で1分x20人という、つまり10人組手と20人組手を行う事が書かれている。黒帯クラスは二十人組手がこなせなければならないということが伺える。

ならば15人程度、たいしたことでもないのではないか。いや、実際やるとなると俺も死ぬとは思うし極真で黒帯とる難しさはよく語られるので、誰でもできるようなものではないのは確かだけどさ。きちんと訓練した人がまるきりこなせないかというと疑問がある。

もっとも、自衛隊での15人組手が同じく1人につき1分だとは限らないけども。そこも取材で聞き出して欲しかったなあ。

ああ、うっかり褒めるつもりがクレームになってもうた。

しかし、元同僚にきちんと取材し、その複雑な心情をきちんと記事にしてくれた毎日新聞に、グッジョブ!と言いたい。
ついでに論点を15人組手の是非じゃなくて、フォロー体制のほうに目を向けられるような記事を書いてもらえたらうれしいね。たぶんそっちの方が問題だと思うので。

Sugano `Koshian' Yoshihisa(E) <koshian@foxking.org>