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狐の王国

人は誰でも心に王国を持っている。

世界を変えるために自分自身を変革する方法

なにやら目に飛びこんで来た記事がちょっと気になったので。

ゆっくり世の中を動かす10の心がけ - 雑種路線でいこう
404 Blog Not Found:とっとと世の中を動かすたった1つの心がけ+3つの理由

まあ、dankogaiの言葉を借りれば「自分よりもデブな奴にダイエットを習う奴はいない」のだから、いまだ世界を変えたとは客観的には言えない俺が言っても説得力はなかろう。

が、もしかしたら役立つ人もいるかもしれないので、俺が今までに何度か経験してきた自己改革を少し書いておこうと思う。

1. 自分の神経質さを消す

俺がまずつまづいたのは、自分自身の神経質さだった。一度着た服は洗うまで絶対に着れなかったし、作ったものは自分が納得いくまで他人には見せられなかった。

16歳で一人暮らしを経験して、こんな性格じゃとてもじゃないが生活して行けない事を痛感した。とにかく洗濯物がたまりすぎるし、そんな毎日神経質に掃除なんてしてたら生活が成り立たない。

というわけで思い切って汚い物の中に埋もれた。ちょっと辛かったが、必死に「気にしない、気にしない」と呪文のように唱えてがまんしてみた。

結果、りっぱなゴミ屋敷と化して腐敗したゴミのせいでガス警報機が鳴るほどになった。

気にしなさすぎもどうかと思ったが、あまりにも神経質すぎた自分を変えるためには必要な措置だったと思う。いや、そこ、堕落しただけじゃねーかとかゆーな。

2. 素早く書く訓練をする

昔、俺は文章で飯を食うことを夢見ていた。しかし何度書いても完成に導くのに苦労する。

理由を考えてみると、こまかい表現に気を使いすぎたりしてるせいもあり、とにもかくにも遅筆すぎた。最大瞬間風速で月産30枚程度(400字詰め原稿用紙換算)。こんなんじゃ食えるわけが無い。

ということでとにかく内容はさしおいて、書いたらすぐ発表する、見直しをしたくなる衝動を極力抑える。そういう訓練を始めた。ちょうどウェブ日記がブームだったので日記システムを利用した。

それが今のこのサイト、「狐の王国」の始まりだったりする。HNSに移行する前からやってたので20世紀から続いてることになる。

夢見ていた「文章で食う」ことこそかなわなかったが、文章を書くことでちょっとしたお小遣いはもらえるようになった。GoogleAmazon、そしてこれを読んだり紹介してくれたりしてくれる人たち(そこのあなたですよ!)のおかげだ。
少額とはいえ、「文章でお金をもらう」ことの満足感は文筆業を夢見た人間には堪えられないものがある。
いつもありがとうございます。

3. 人付き合いを恐れない

実は俺は人付き合いが大の苦手である。今もあんまり人と話したくないと思ってしまう。さらに出不精という、ひきこもり体質はけっこう残ってる。

しかし世界を変えるためにはそんなことは言ってられない。自分の視野を広げ、何ごとかを成すためには一人じゃダメだ。

というわけで手軽なところから、あちこちネットのコミュニティに顔を出すようにした。当事だとパソコン通信などもあったし、IRCというチャットにも首を突っこんだ。オフ会と聞けば借金してでも出席した。

おかげでいろんな人と出会えて、視野も人脈も広がった。特にIRC無しでは今の俺はなかったろうし、プログラムを書いてお金を頂くなんてことはありえなかっただろう。

4. 自分自身を騙せるくらいにわかるフリをする

ぶっちゃけ登校拒否のまま中学を出て大検をサイコロ鉛筆でクリアし大学もろくに通わず落第した俺は、まともな学校教育なぞ受けちゃおらん。
しかしながらPerlのドキュメントやUNIXのmanpage程度の英語はそれなりに読めるし、プログラムを書いてお金をもらえるくらいの思考力はある。
それをどうやって身につけたかといえば、ひたすら「わかるフリ」をしたのだ。
「わからない」なんて思ったら負け。俺にわからないわけ無いだろくらいのいきおいでわかるフリをする。
とにかく「俺はわかる。わからないなんてありえない」と自分自身に言い聞かせる。わかるまで諦めず、英語なら何度でも読むし、ソースコードならひたすらおっかける。
あとは気合い。そのうちなんとなくホントにわかってくる。

5. 他人を信じて堂々と間違える

これはオープンソースのおかげ。他人を信じるとすごく楽になる事に気付かせてくれた。
たまに英語の勉強がてら、スラッシュドットに海外記事を訳して投稿などしたりもしたのだが、以前の自分だったら翻訳が完璧かどうか心配で投稿なんてできなかったろう。
今は堂々と間違える。だって間違えたら誰かが直してくれるもの。教えてくれる人はたくさんいるし、逆に自分が教える立場になることもある。

みんなそうやってお互い助け合ってるんだから、思い切って他人を信じて堂々と間違えることにした。ブログでもプログラムでもそうだ。間違えたら絶対誰かがつっこんでくれる。直してくれる。

そう信じると、決めたんだ。

世界が変わる手応え

さてそうやって自分自身を変革して世界は変わったか、というと、実は俺は世界が変わる手応えを感じている。
もちろん客観的な成果が残せてるわけじゃない。俺自身の主観だ。

しかしながら、あちこちで主張してきたことが1年か2年くらいたって誰かが同じことを言ってたりするのを見ると、「ああ、少しは俺の言ってきた事も浸透したんだな」という実感を得ることができる。

最近だと「田舎じゃクルマは必需品」というネタがあるが、何度か主張してたら最近は「車なんかいらないだろ」と言い出す輩がいなくなってきた。
もちろんそれを言ってたのは俺だけじゃないし、俺が言ったことをはてなブックマークや自分のサイトで広めてくれた人達のおかげだ。
でもその一端を担えたことに、俺自身はすごく満足している。

プログラミングでもそうだ。Googleのように世界中を巻き込むような変革こそ起こせてないが、俺自身が自分のために書いたいくつかのスクリプトは、間違いなく「俺の世界」を変えてくれている。

「世界を変える」というと何やら大袈裟なものに捉えがちではあるが、そんな小さな変化は毎日起きているし、誰もがその一端を担うチャンスはあるのだ。

世界は変えられるし、今も変わり続けている。

そして変えたい世界を見つけたら、そのために自分自身を変革していく。何が必要か、何が必要でないかを考え、必要なものを身につけ、必要でないものを捨てる。
あとは勇気を出して、その1歩を踏み出すだけだ。

そんな小さな変革が積み重なって、いつか大きな革命に変わるんだと、俺は信じている。

Sugano `Koshian' Yoshihisa(E) <koshian@foxking.org>